使うほどに,クイックタイムのMPEG4の劣勢が笑えるほどにみえてくる。さっさとクイックタイムが,2パスエンコードなどを採用して対等に渡り合おうとする気がないのなら,それは標準と云う言葉にあぐらをかいているだけでしかない。
quote:DivXネットワークス社はDivX 5.0.5をリリースした。5.0.5では,AviUtl,TMPGEncなどでのエンコードで起きていた不具合が修正されている。
記事はPC(ウインドウズ)版だが,5月3日,マック版のDivX 5.0.5も正式リリースされた。エンコードも可能だが,マック版ではオーディオのMP3コーデックがシェアウェア扱い。だが,マック版でエンコードしたDivX動画は,そのままPCで再生可能だ。で,実際性能はどぉかというと,コーデック自体の性能はPC版と同じ(若干,デコード時に色のにじみなどを感じる部分があるが,たいして気にならない)。再生に必要なマシンスペックも高くなく,G3 400MHzほどでも,640x480サイズ(24fps)の動画の再生が,ほぼ問題なくできる(ややフレームレートが落ちる程度)。クイックタイムのMPEG4ではかなりコマ落ちすることを考えると,DivXはかなりブラッシュアップされている印象を受ける。エンコードにかかる時間は,MPEG4では320x240のサイズならDivXに比べて少ない時間ですむが,640x480ではほぼ同じ。それで画質は,320x240にしても640x480にしてもMPEG4は劣るのだから利点はない。
個人的な話だが,動画を320x240ではなく,640x480のサイズで保存し出している。まぁPCでは一般的だけど,マックにはそれにふさわしい高画質高圧縮のコーデックがないと云っても過言ぢゃないと思う。クイックタイムのMPEG4はそもそもサイズのメニューに320x240までしかないように(「現在のサイズ」で出力すればそれ以上のサイズでも出力可能),きちんとは対応していない感じがする。実際,640x480のサイズで,MPEG4とDivXで同じビットレートでエンコードすると,MPEG4は発色が劣り,輪郭がぼやける。これはセツナイ。マック版DivXのエンコード設定はほぼPC版と同じ(pic1,pic2)。私は「Profiles」タブ内のチェックを外して,「DivX Codec」タブのビットレートの欄で「1-pass quality-based」を選び,「Quantizer」を80〜90%にして行っている。これで,640x480サイズでも問題ない画質になる。…PCでは,Xvid,さらにはオッグ・コンテナと同時の登場が待たれているセオラなど,強敵に押され気味なDivX,マック版リリースはその逆境を跳ね返すひとつの手段なのだろう。それにしても,このコーデックはよい仕事をしている。
|